コンサートホールを出た後の、耳に残る微かな響き。 あるいは、大切な人と別れた後の、心に残る温かさ。
「余韻」とは、事象が終わった後にだけ存在する、儚く美しい時間だ。 2023年の夏、私はある喪失を経験した。しかし、その悲しみさえも、時とともに静かな余韻へと変わっていく。
声は聞こえなくなっても、その言葉は心に残る。 姿は見えなくなっても、その存在感は消えない。
薄れゆくことを恐れる必要はないのかもしれない。 それは、記憶が永遠のものへと昇華される過程なのだから。 静かに耳を澄ませば、まだそこにある。